モビゾウ研究室

ツイッター(@Movizoo)で語りきれなかったこと

交流はお母さんの役目?

秋の遠足の季節になりました。

 

我が家の息子は春の遠足は不参加。不参加は息子だけだったので、当然幼稚園側ともいろいろと話し合いをしましたが、幼稚園入園でいっぱいいっぱいになっている息子にとって五月の遠足というのは時期的に過酷であったこと、それから場所が水族館というのが息子の特性には辛かったことをなどを説明し、理解して頂きました。水族館には練習で連れていってみたものの、息子の独特の聴覚と視覚にはかなりきつかったようで、中のほのぐらい光や反響音にパニックに。これを遠足でやられたら、本人にとっても親にとってもいい思い出にはならんだろうな、と判断しました。

 

さて秋の遠足。こちらは参加にしました。今度は場所が屋外なので本人の特性的に辛くなりにくいこと、運動会や夏祭り等の大きな園行事を無事クリアして本人も自信がついてきたことなどから総合的に判断し、参加に踏み切りました。ただし、いつもと違う状況が苦手な息子を一日遠足で連れまわすのは大変なことなので、夫にも同伴してもらうことにしました。

 

実は今の場所に引っ越してきて、私はとても気が楽になったことがあります。土地柄、外国人の方がクラスにぽつぽつといるのですが、みなさん遠足等が平日にあっても、お父さんがお休みを取って、夫婦で行事に参加してることが多いのです。職住接近の人が多いのも幸いして、子供の行事にお父さんがちょろっと職場抜けて来ていることが多いのですね。幼稚園バスのバス停にも、お父さんとお母さんが混ぜ混ぜで立っていたり。

 

娘の幼稚園時代は、「平日の行事はお母さんの交流の場」というような暗黙の了解的な雰囲気がありました。土曜日の行事というと、父親参観と運動会だけ。あとは、基本的には遠足も授業参観もお母さんが出るもの。そうすると、そこにふっかかってくるのは、行事参加プラスアルファのプレッシャー。そう、「交流」という名の重圧です。さらに、土曜日も忙しいお父さんが多く、お父さんが仕事だからやることないんだよね、と土曜日もママさんお茶会になったり。家事育児仕事がワンオペ状態なだけでも家庭こそがブラック企業みたいな状態なのに(笑、「他者との交流」「地域活動」までが暗黙的にお母さんの肩にふっかかってくるのです。

 

私は息子が発達障害で多動もあり、とてもではないけど息子を連れて「ママ友とお茶会」なんてことは出来ないので、娘のときとは違い、最初から割と淡々としていましたが、やはり行事の参加は毎回緊張の連続。けれども、幼稚園側がお父さんの参加を促すために土曜日に行事を重ねてくれていること、そして周りのお父さんが平日の行事にも出ている人が結構いたので、グッと気が楽になりました。あ、遠足に夫婦で参加してる人もいるんだ、と思ったら、手のかかるうちの息子でも遠足に行けるかもしれない…!!と嬉しく思ったのを覚えています。

 

実は、子供関係の交流って、「ファミリー」をベースにやっていけば、それほど辛くないんじゃないかと思ったのです。娘の幼稚園の遠足では、いつも私は「誰とお弁当を一緒に食べよう…」というのを前の晩から気にしていましたが、そこにお父さんがいれば、家族で食べればいいのです。「交流」をお母さんが一手に担わなければいけないから、大人になってまでしんどい思いをしなければならないのです。

 

PTAだって、もっとお父さんが参加していい。うちの夫がPTAに参加したがらない理由は、「男だからって理由で、責任ある立場に無理やりつかされそうになる」からだそうです。そう、うちの夫はそれで、さんざ痛い思いをしてきたのでした。マンションの管理組合に参加したときに、「組合長はやっぱり男の人じゃないと」という意見の連発。「俺は会計がやりたかったのになんでなんで??」という感じだったんだそうで…。確かにPTAとか見ると、会長は男性であることが多く、あとはずらっとお母さんたちのことが多いです。

 

学校や地域の「交流」という言葉が知らず知らずのうちにお母さんたちを前提にしていることの重圧。これもっと、家族ベースで動かしていけないものでしょうか?もっとお父さんが参加するのが普通になっていかないでしょうか?

 

まずはその第一歩を自分たち夫婦がやってみようと思います。